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4.5
中世・ルネサンスからの長い歴史を持つ笛についての、この《リコーダーの芸術》は、古の祭り囃子、血湧き肉踊るようなイングリッシュ・ダンス、サルタレロから始まり、ルネサンス期の声楽曲を編曲したバルビローの愉快な歌へと続き、とても静寂な響きに包んでくれます。ウィリアム・バードのファンタジー「木々の葉は青く」が、とても素敵です。18世紀のシャコンヌやパッサカリアへとつながる変奏技法がルネサンスへの夢へと誘ってくれます。「ファンタジー」のリコーダー合奏という魅力を、最大限にひきだしていると言えるかもしれません。私はこの曲を聴いて泣きました。バード「木々の葉は青く」は、エリザベス朝の頃のポピュラーな歌で「ブラウニング」という題名でも知られていたそうです。 木々の葉は青く、木の実は茶色に実る それらは高きところにありて、落ちてはこない The leaves be green, the nuts be brown, They hang so high they will not come down.CD2の後期バロック篇は、リコーダーの独奏だけでなく、劇音楽、カンタータ、宗教音楽、オペラなど、あらゆるシーンで活躍するリコーダーの名曲を、時代を旅するように俯瞰できる1枚です。リコーダーとバス、リコーダーとソプラノ、リコーダーとカウンターテナー、リコーダーとテノールという、それぞれに贅沢な組み合わせが楽しめ、さらにリコーダーの魅力が最大限にひきだされています。オススメです。